大量のおむつ

数年前まで一緒に仕事をしていた元同僚。
今は、地元の陸前高田に帰って、在宅者として仕事をしている彼女。
あれ、地震直後のエントリでも書いた気がするけど……
彼女は、3月の地震時に妊娠していました。臨月です。
嫁ぎ先のおうちが陸前高田の高台にあり、無事でした。
でも、彼女の実家は、おうちも祖父母も両親も兄弟も、みんな津波で流されて何も、誰もいなくなってしまったそうです。
そんな彼女の赤ちゃんが生まれたとの知らせがありました。
お見舞いやら、お祝いやら、どうしようか。
何かしてあげなくてはと事務所の女子で話し合い、みんなで紙おむつや赤ちゃんのおしり拭き、水を購入して持ち寄り、お見舞いの包みと一緒に届けることにしました。
昨日、仕事が終わった後、サイズが偏らないようにそれぞれ連絡を取り合いながら紙おむつを購入。
その話をツレにしたら、「クローゼットの中からも持っていけ」と言ってくれました。
クローゼットの中。たんすのこやしになっている紙袋。
未来のためにちょっとだけ買いそろえていた肌着とか、ガーゼハンカチとか。
「そろそろ赤ちゃんの物を買っておかないとね」って言っていた矢先の死産だったから、全然買いそろえたと言えるくらいの量は持っていないんだけど。少しだけなんだけど。
生まれてこなかった赤ちゃんのためにとっておくよりも、生まれてきた赤ちゃんのために使ったほうがいいもんね。
これらが手元にあってもなくても、つらさは同じ。
だったら、生きている赤ちゃんの役に立つほうが、よっぽどいい。
クローゼットから紙袋を出して、小さな靴下やらを見て、泣きました。
ここ数カ月は、よく泣きます。
うれしいやら、悲しいやら、何だか赤ちゃんのことを考えると感情が忙しいです。